医療には1次救急、2次救急、3次救急という分類があります。1次救急は地域密着の病院などに患者自身が自ら足を運んだ場合に受けられる医療のことで、2次救急と3次救急は救急車などで搬送される病院で受けられる医療のことです。2次救急も3次救急も重たい症状の患者を対象としている点は同じですが、2次救急よりも3次救急の方が高度な医療が提供されます。2次救急に対応している病院で患者を救うのが難しいと判断される場合は、3次救急に対応している病院の出番というわけです。3次救急に対応している医療施設が全て救命救急センターと呼ばれるわけではありませんが、救命救急センターは基本的に3次救急に対応しています。非常に高度な医療技術を以て、命の危機に瀕している患者を救うのが救命救急センターの役割といえるでしょう。また、3次救急に対応できる優秀な医療従事者を育てることも、救命救急センターの大事な役割です。
救命救急センターで看護師が働く場合、相当に苦労する可能性があることは押さえておかないといけません。勉強熱心で相当な知識を持っていても、命の危機に瀕している患者が運び込まれる最前線で働き続けるのは簡単なことではありません。非常に大きなプレッシャーを感じることも珍しくはないため、プレッシャーに耐えきれずに退職の道を選んでしまう恐れがあります。しかし、救命救急センターで経験を積めば、3次救急の最前線に立ち指揮をとるような看護師になることも十分可能です。